コンテンツにジャンプ
logo_hojin_J_2c.png

トップページ > 広報活動 > がん患者さんのための災害への備え

がん患者さんのための災害への備え

更新日 : 2026年10月29日

地震や台風、大雨などの災害は、いつ起こるかわかりません。治療中のがん患者さんが、災害時にもできるだけ安心して過ごすためには、平時から備えておくことが大切です。
本ページでは、平時の備え、災害直後、災害発生後の状況が落ち着いてからの3つの段階に分けて、それぞれの場面で気を付けていただきたいことをまとめています。
  1. 平時の備えが大切です
  2. 災害発生直後も落ち着いて行動することが大切です
  3. 災害発生後の状況が落ち着いてからも気をつけていただきたいこと
  4. 参考情報

1.平時の備えが大切です

治療についての情報を持っておきましょう

必要な治療情報

災害時には、いつも受診している病院で治療を受けられるかわかりません。そのため、病名や受けている治療についての情報を整理しておきましょう。

  1. 病名
  2. 使用している薬(抗がん剤の名前)
  3. アレルギーのある薬
  4. 前回の治療日
  5. 受診先の病院、かかりつけ薬局
  6. 血液検査の結果(もしあれば)

受診に必要な情報

被災に伴いマイナ保険証や資格確認書を紛失又は自宅等に残して避難した場合、次の事項を医療機関等にお伝えいただければ、保険医療を受けることができます。

  1. 氏名
  2. 生年月日
  3. 連絡先(電話番号等)
  4. 加入している医療保険者が分かる情報(*)
    (*)被用者保険の場合は事業所名、国民健康保険の場合は住所及び組合名、後期高齢者医療制度の場合は住所
保険証がなくても医療機関等を受診できます(厚生労働省)(外部サイトにリンクします)

記録方法

電子版お薬手帳を活用する方法も便利です。

電子版お薬手帳(厚生労働省)(外部サイトにリンクします)

災害時の治療について医師と相談しておきましょう

  • どのくらいの期間、治療を中断しても問題がないか、予定どおり受ける必要がある治療か。
  • 発熱した時にどうすればよいか。

避難時に持って行くものを確認しておきましょう

医師との相談を踏まえて、避難の際に持って行くものは何かをご自身で確認し、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。

  • 治療に関する記録
  • 数日分の薬
  • その他ストマ用品などご自身の状況に合わせて必要なもの

2. 災害発生直後も落ち着いて行動することが大切です

災害が起きたら、まずご自身の安全を守ってください

大きな災害が起きた直後は、まずご自身とご家族の身の安全を最優先にしてください。

病院への連絡は、落ち着いてからで大丈夫です

災害直後は、救急患者さんの受け入れや、入院中の患者さんの安全確保が優先されますので、病院の電話はつながりにくくなります。

病状にもよりますが、多くの場合、治療が1週間程度遅れても、必ずしも大きな影響を及ぼすものではありません。

すぐに相談が必要な症状がない場合は、慌てて病院へ連絡せず、状況が落ち着いてから、次回の受診日や治療の再開について病院に確認しましょう。

ただし、白血病など血液のがん、胚細胞腫瘍、その他の急ぎの治療を要するがんでは、治療を予定どおり続けることが重要な場合があります。あらかじめ治療を受けている医療機関に確認しておきましょう。

落ち着いたら確認すること

  • 手元に薬があるか、何日分あるか
  • お薬手帳や治療に関する情報が手元にあるか
  • 受診先の医療機関やかかりつけ薬局の対応状況、予約の変更方法など

病院や自治体など信頼できる機関からの情報を確認しましょう

大規模災害時は、受診先の病院で一時的にがんの診療ができなくなる場合もありますが、状況は日々変化します。慌てずに、病院のホームページで現在の状況や予約の変更方法などを確認しましょう。

病院からの情報を確認できない場合は、避難所の医療スタッフ相談、または地域のがん診療連携拠点病院の相談支援センターに相談してください。

がん情報サービス 病名から病院を探す : がん情報サービス相談先・病院を探す

大規模災害が発生した際には、情報収集や安否確認の連絡などを行いやすくするため、公衆無線LANサービス「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」が無料で開放されることも知っておくと便利です。

災害用統一SSID「00000JAPAN」について(一般社団法人 無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz(ワイビズ)】)(外部サイトにリンクします)

不確かな情報は真偽を確認する。安易に偽・誤情報を投稿・拡散しない

災害時におけるインターネット上の偽・誤情報の流通は、迅速かつ円滑な救命・救助活動や復旧・復興の妨げになりかねないもので、また、犯罪にもつながり得ます。

SNSやインターネット上で目にした情報をすぐにうのみにせず、一呼吸おいて、正確性が判断できない場合には、テレビ・ラジオ等の放送や新聞による情報、ファクトチェック団体による情報、また、災害時には自治体等の公的機関による情報を確認する等、安易に偽・誤情報を投稿・拡散しないことが大切です。インターネット上に流通する真偽の不確かな情報の確認として、以下の方法が紹介されています。

不確かな情報の確認方法

  • 他の情報と比べてみる
    ネット検索し、複数の情報を読み比べましょう。本や新聞等、ネット以外で調べるのもお勧めです。
  • 情報の発信元を確かめる
    発信元が明らかであっても、信頼できる人なのか、信頼できるWebサイトなのかを確認しましょう
  • その情報はいつ頃書かれたものか確かめる
    元の情報が古いものだった場合、現在とは状況が異なるかもしれないので、注意しましょう。
  • 一次情報を確かめる
    その情報が引用や伝聞だった場合は、元になったオリジナルの情報源を探して確かめてみましょう。
災害時におけるインターネット上の偽・誤情報について(総務省情報流通行政局情報流通振興課情報流通適正化推進室)(外部サイトにリンクします)

薬の服用について

  • 飲み薬の抗がん剤は、手元に薬があって服用方法が分かっている場合は、体調が普段と変わりなければ服用を続けてください。
    手元の薬がなくなりそうな場合も、自己判断で量を減らしたり、服用をやめたりせず、病院や薬局、避難所の医療スタッフに相談してください。
  • 2週間くらい前に静脈からの抗がん剤治療を受けた患者さんや、「白血球が少ないので注意してください」と言われている患者さんは、感染症に注意が必要です。
    38.0度以上の発熱時に飲むよう医師から処方されている抗菌薬(抗生物質)がある場合は、指示どおり内服し、医療機関に相談してください。

3. 災害発生後も気をつけていただきたいこと

1.体調を整えることを優先しましょう

  • がんの治療中(抗がん剤治療含む)は、感染への抵抗力が低下していますので、体調を整えることを優先しましょう。
  • 瓦礫・土壌処理、家屋清掃は行わず、埃を避けましょう。

2. 感染を予防しましょう

マスクの着用、うがい手洗い、体温の測定を行い、感染を予防しましょう。

水が不足している時の対応方法

  • うがいは、一度に多くの水を含んで吐き出すよりも、「少量を口に含んで吐き出す」をくり返す方が効果的です。
  • 手洗いは、可能であればアルコール消毒液を使用する。
  • 歯磨きは、チューブ入りの歯磨き剤は使わず、歯ブラシを少量の水で濡らして磨く。
  • 入れ歯は使い捨ておしぼりでふく。入れ歯の針金は、歯ブラシや綿棒で清掃する。
  • 歯ブラシがない時は、タオルやティッシュペーパーで歯の表面をふく。

3. 脱水・血栓を予防しましょう

食事や水分を十分に取らない状態で、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないと、血行不良が起こり血液が固まりやすくなります。その結果、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓などを誘発する恐れがあります。

また、トイレに行く回数を減らすために飲水を控えると、脱水、膀胱炎、血栓症になりやすくなります。

水分を十分にとり、足が動くようなストレッチや軽い運動を心掛けましょう。

エコノミークラス症候群の予防のために|厚生労働省(外部サイトにリンクします)

4. がんであることを伝えましょう

避難所などで集団生活をしている場合、がんの治療中であることを避難所の保健師等、医療関係者に伝えることで、衛生状態に配慮してくれます。

5. 発熱したら

あらかじめ医師と相談できている場合には、その指示に従います。

発熱時に飲むよう医師から処方されている抗菌薬(抗生物質)がある場合は、指示どおり内服し、医療機関に相談してください。

治療中の方が注意すべき症状

次のような症状がある場合は、すぐに近くの医療機関、救護所、避難所の医療スタッフに相談してください。

  • 38.0度以上の体温が1時間以上続く、または発熱とともに寒気や汗が出る。
  • 傷口、手術の傷、中心静脈カテーテルなどの挿入部位、皮膚(性器や肛門周囲)が、赤くなる、腫れる、膿む、圧痛がある、熱をもっている場合。
  • 下痢や嘔吐が続く。
  • 今までなかった痛みが起こった場合や痛みがひどくなる。
  • 排尿時に痛みがある、血尿や尿がにごる。
  • ひどい頭痛、首がこわばる、意識があいまいになる。
  • 鼻腔(副鼻腔)や喉の痛み、口内炎、息切れ、咳・痰がでる。

医療用麻薬を使用している方

医療用麻薬の災害時の入手の仕方

医療用麻薬は、多くの方が利用されている一般的なお薬です。

被災の状況にもよりますが、おおむね、たいていの病院や薬局であれば医療用麻薬を受け取ることができます。

万が一同じ薬が入手できなくても、代わりの方法があるので病院や薬局へ相談してください。

医療用麻薬が手に入らない時

どうしても医療用麻薬が手に入らない時は、痛みがひどくならない程度に、「1回に飲む量」を少し減らしてください。

たとえば、毎食後に3錠飲んでいる場合は毎回2錠にしてください。

飲む間隔は変えないでください(1日に2回飲んでいたものを1回にすることはしないでください)。

4.参考情報


ページの先頭へ