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先輩メッセージ

国立がん研究センター東病院は、1992年の開院から2022年度で開院30周年を迎えました。
開院と同時にスタートしたレジデント制度は、医師専門研修制度としても数多くの実績があり、多くの卒業生が今現在各分野でご活躍されております。

様々なレジデント卒業生に研修中の思い出などお伺いしました。
今後のキャリアパス形成の参考にしてください。

レジデント卒業生 当時の思い出とメッセージ

武藤 学 先生 (第7期 内視鏡部消化器内視鏡室レジデント)

前例がないことをするチャレンジ精神を培ってくれた

武藤 学 

レジデント当時の研究所支所長にお願いし、昼間はレジデントとしての診療、夜は研究所で実験の生活をして、楽しく過ごすことができました。
「そんな研究やめてしまえ」と言われたものがいくつかありましたが、反発しそれを続けることで新しい分野をいくつも切り開くことができ、実臨床に貢献しています。
逆に「それは面白い!」と応援してくれたものもあり、それらも実臨床に役立っています。

鋭い感性と柔軟な洞察力で、臨床現場にある疑問に気づき、解決し、結果を導き出す力が大事です。
他のひとが気づかないこと、気づいても見過ごされていること、前例がないことをするチャレンジ精神を培ってくれたのが国がん東です。レジデントでは学ぶことや経験することが多いです。
型にはまらず、楽しんでください!そして、仲間を沢山つくってください。

京都大学 腫瘍内科科長
腫瘍薬物治療学講座教授
クリニカルバイオリソースセンター長
次世代医療・iPS細胞治療研究センター長
先端医療研究開発機構 副機構長
武藤 学

高持 一矢 先生 (第7期 呼吸器外科レジデント)

やる気さえあればなんでも自由に学べる環境

高持 一矢

早く一人前になるには、医局で敷かれたレールにのらず、武者修行に出ることが必要だと思い、当時東病院の肝胆膵外科にいた医局の大先輩や大学の同級生に、東病院のアクティビティーの高さを教えてもらったのがきっかけで研修を決めました。

多くの仲間と切磋琢磨し多くの師匠にご指導頂いたのが、よき思い出でありこれまでの私の医者人生の中で一番の財産です。

私は呼吸器外科医ですが、東病院に応募した一番の目的は研究でした。東病院は自由にローテーションする科を決めることができました。東病院のよいところは、やる気さえあれば何でも自由に学ばせて頂けることです。常にハングリー精神をもって、独自の発想で自分にしかできない仕事をひとつでも残すように努力してください。

そして、実は卒業後が本当の勝負であることを忘れないでください。

順天堂大学呼吸器外科学先任准教授
高持 一矢

専攻医 修了者 思い出とメッセージ

黒江 崇史 先生(2019年度4月期 病理・臨床検査科)

黒江 崇史

Q.当院での研修を決めたきっかけ
A.病理診断と研究(大学院) の研鑽を積むため

Q.実際に研修しての感想や思い出
A.豊富な症例に対する病理診断を通じて、研究の着想を得ることが出来ました。

Q.これからレジデントをお考えの先生に向けてのおすすめポイント
A.病理診断の基礎を習得された先生の次のステップとして、東病院での病理研修はいかがでしょうか。臨床のレジデントも常に複数ローテートしており、切磋琢磨しながら研修生活を送ることが出来ます。私も、そのような恵まれた環境の下で、診断・研究を継続し、研修3年目に病理専門医を取得することが出来ました。

Q.柏周辺のお気に入りスポット
A.柏の葉公園

植松 真生 先生 (2022年度4月期 腫瘍内科)

植松 真生

Q.当院での研修を決めたきっかけ
A.Zoomの見学説明会で先生方にお話をお伺いしたことです。

Q.実際に研修しての感想や思い出
A.腫瘍内科の雰囲気はアットホームで居心地が良かったです。疾患が多岐にわたることもあり3ヶ月間の研修はあっという間でした。 

Q.これからレジデントをお考えの先生に向けてのおすすめポイント
A.レジデント・スタッフの先生はお忙しいにも関わらず熱い指導が受けられ、あらゆることを吸収できると感じました。

Q.お気に入りスポット
A.柏の葉キャンパス駅前にある「caféわかば堂」。ケーキが美味しくお店の雰囲気も素敵で何度か足を運びました。

レジデント(短期コース) 修了者  思い出とメッセージ

田邉 健児 先生(2021年度10月期 泌尿器・後腹膜腫瘍科)

田邉 健児

Q.当院での研修を決めたきっかけ
A.当院泌尿器科の豊富な症例数、特にロボット手術の症例数に惹かれました。医局との関わりの中でご縁があり、研修を行うことができて感謝しています。

Q.実際に研修しての感想や思い出
A.豊富な症例数があり、特にロボット支援下前立腺全摘は2020年度で180件を超えました。膀胱全摘も50件近くの症例があり、短期間でこれだけの手術を経験できたことは外科医としての財産です。ロボット前立腺全摘は私自身も15件以上で完遂する機会をいただき、自信に繋がっています。
他科のレジデントの先生たちとも仲良くさせていただき、手術の見学や治療戦略など泌尿器科以外の領域についても数多く勉強させていただきました。 

Q.これからレジデントをお考えの先生に向けてのおすすめポイント
A.とにかくHigh VolumeかつHigh Qualityな病院ですので、手術について、特にロボット手術について勉強したい先生方には是非来ていただきたいです。上司も親身かつ情熱的に指導してくださるので、必ず力をつけることができます。

Q.柏周辺のお気に入りスポット
A.緑豊かで過ごしやすい環境です。また柏ICが目の前にあるので、車があればどこにでも行くことが出来ます。つくばエクスプレスで都内へのアクセスも良いです。

鈴木 愛弓 先生(2020年度4月期 形成外科)

鈴木 愛弓

Q.当院での研修を決めたきっかけ
A.東病院の研修を希望していた時期に、当科科長の東野先生が東病院についての講演をされていて、東病院で研修に興味を持ちました。

Q.実際に研修しての感想や思い出
A.今まで全く経験していなかった頭頸部再建の症例をたくさん経験させていただきました。これまで遊離皮弁は月1回程度の手術でしたが、東病院での形成外科のほとんどの手術が遊離皮弁であり、それを継続的・集中的に学べたことはとても自分の力になったと思いますし、敷居をさげることができたと思います。また、形成外科は他科との連携が多いこともありますが、他科との垣根が低くとても楽しく研修できたと思います。

Q.これからレジデントをお考えの先生に向けてのおすすめポイント
A.形成外科では、頭頸部の症例を習得するのにとても良いと思います。また、私は短期レジデントだったこともあり、形成外科だけを研修しましたが、他科へのローテーションや中央病院への研修等もうまく組み合わせることができるところも良いポイントだと思います。

Q.柏周辺のお気に入りスポット
A.手賀沼(景色もよく白鳥もいました。)

専門医資格合格者の声

国立がん研究センター東病院在籍中に、臨床と研究の合間を縫って勉強し、専門医資格に合格された先生方にインタビューをしました。
勉強方法やアドバイスもいただきましたので、参考にして頂けますと幸いです。

頭頸部がん専門医試験 

藤本 将平 先生(第29期 頭頸部外科レジデント)

藤本 将平

Q.受験に際しやっておいてよかったこと
A.この機会にガイドラインを隅々まで読み直したことで、より一層理解が深まりました。

Q.苦労した点
A.受験資格を得るため、過去の経験症例をまとめることと手術レポートの整理に時間を費やしました。

Q.今後受験される先生方へのアドバイス
A.東病院での研修自体が合格への近道です。各科のスタッフや周りのレジデントにも相談しやすい環境でした。

呼吸器外科専門医試験

田中 健彦 先生(第29期 呼吸器外科レジデント)

田中 健彦

Q.受験に際しやっておいてよかったこと
A.当科での研修では病理・臨床検査科のローテーションが必須となっていることもあり、呼吸器外科病理の知識が非常に役立ちました。

Q.苦労した点
A.事前から計画を立てて勉強することが大切だと思いますが、日常業務と並行しての準備になるのでついつい後回しにしてしまい、準備期間がわずかとなり苦労しました。

Q.今後受験される先生方へのアドバイス
A.出題内容は「呼吸器外科テキスト」に準拠しているものの、かなり細かい知識を要求されます。早めに過去問を確認して計画的にテキストのマスターに励むことが重要かつ合格への最短経路かと思います。

更新日:2022年10月21日