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特定臨床研究における重⼤な不適合事案のご報告と再発防⽌策について

2023年11⽉28⽇
国立がん研究センター東病院
病院⻑ 大津 敦

この度、国立がん研究センター東病院(以下、「当院」)において実施した特定臨床研究*について、重⼤な不適合が判明いたしました。具体的には、本試験の除外基準に抵触しているにも関わらず、1例について本試験適格と判断して登録実施しておりました。ここに謹んでお詫び申し上げますとともに、当院からの経緯報告、再発防⽌策についてご報告いたします。

*:当該研究は多施設共同研究であり、研究代表医師の所属する施設においても公表されております。
URL:https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/guide/others/clinical-research/bioethics/(クリックすると外部サイトにリンクします)

研究名称

プラチナ製剤と免疫チェックポイント阻害剤を含む化学療法後の⾮⼩細胞肺癌患者を対象としたドセタキセル・ラムシルマブ併⽤の第II相試験

jRCT番号

jRCTs041190077

研究代表医師

名古屋⼤学医学部附属病院 呼吸器内科 森瀬 昌宏

研究責任医師

国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 善家 義貴

経緯

2022年5⽉23⽇から25⽇にかけて⾏われた研究事務局によるデータレビューの結果、当院において、本試験への適格性が認められ、登録が実施された1例について、前治療の最終投与から登録まで28⽇が経過していないことが判明しました。このため、除外基準に記載のある「前治療に抗癌治療を施⾏した場合、登録時点の少なくとも28⽇前に最終投与をしていること。」(計画書除外基準4)に抵触する可能性があることが明らかとなりました。このことを受けて、5⽉26⽇に研究代表医師は名古屋大学臨床研究審査委員会(以下、「CRB」)に不適合報告を⾏いました。

原因

本試験の除外規準「前治療に抗癌治療を施⾏した場合、登録時点の少なくとも28⽇前に最終投与をしていること。」という記載内容が分かり難く、研究者が、前治療から28日以内に登録し、投与すると誤解したことが原因と考えられました。

対応

2022年6⽉22⽇および7⽉27⽇に開催されたCRBにて、本件について審議が行われ、また、当院の病院⻑に報告されました。
また、対象となる患者さんに説明が行われ、今回の事案とその後の治療経過について承諾を得たことが確認されました。

再発防⽌策

研究代表施設と協議し、除外基準の明確化を図り、研究代表施設のホームページにて再発防止策が公表されました。

 

この度は、本研究にご参加いただいた患者さん、および本研究の関係者の皆様に重ねてお詫び申し上げます。

以上

更新日:2023年11月27日