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東病院長年頭のご挨拶
更新日 : 2026年1月5日

新年明けましておめでとうございます。
皆様には健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年も当院の医療・研究活動に多大なるご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
病院長就任から二年目を迎え、患者さん・ご家族、地域の皆様、そして多くの関係機関に支えられながら、がん医療の質向上と研究推進に取り組んでまいりました。創薬、医療機器開発、臨床研究の加速に加え、再生医療、放射線内用療法、ロボット・AIを活用した外科治療など、新たな医療技術の実装も着実に進んでおります。
2025年は、国際共同研究の拡大や、柏の葉エリアでの産学連携の深化により、世界のがん医療へ貢献する成果を発信できた一年でもありました。特に、柏の葉における再生医療プラットフォームの整備が進み、ウイルス・細胞治療をはじめとした次世代医療の開発基盤が強化されました。また、米国Texas Medical Centerとの連携を通じ、創薬エコシステムを推進する体制が整い、基礎研究から臨床応用までの一連の流れをより円滑に進められる環境が整いつつあります。
一方で、医療機関を取り巻く環境は厳しさを増しています。全国的に病院経営問題が深刻化し、当院においても例外ではありません。高度ながん医療を維持しながら持続可能な経営を実現するため、診療体制の効率化、業務プロセスの見直し、医療DXの活用など、改革を進めています。また、国全体で議論が進む「医療の集約化」においても、地域のがん医療を守りつつ、専門性を発揮できる体制をどのように構築するかが重要な課題となっています。当院は、地域医療機関との連携をさらに強化し、患者さんにより適した医療提供体制をともに考え、実行してまいります。
院内では、初診からの多職種支援体制をさらに強化し、生活・就労・緩和ケアを含めた「患者さんに寄り添う医療」を一層推進してまいりました。敷地内ホテルを活用した検査・治療支援も定着し、患者さんの利便性向上に寄与しています。
2026年は、がん医療の高度化と同時に、誰もが必要な医療に確実にアクセスできる体制づくりがより重要になります。高齢者・若年者のがん、地域医療の課題、ドラッグラグの解消など、社会的なテーマにも真摯に向き合い、「取りこぼしのない医療」を実現するため、職員一同さらに努力を重ねてまいります。
本年も、国立がん研究センター東病院は、患者さんとともに歩む医療、未来を切り拓く研究を推進してまいります。引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
国立がん研究センター東病院
病院長 土井 俊彦