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ロボット支援手術について

ロボット支援手術とは

ロボット支援手術は腹腔鏡下手術のさらに進化した手術と捉えることができます。腹腔鏡下手術とほぼ同じ傷で手術を行い、腹腔鏡下手術と同様、細長い手術器械をロボットアームに固定します。このロボットアームは術者が“コンソール”と呼ばれる場所に座って操縦します(ロボットが自動的に手術をするわけではありません)。腹腔鏡下手術と比べて次のような長所、短所が挙げられます。
ロボット支援手術

© 2023 capibara medical illustration

長所

  1. 細長い手術器械に手首のような関節機能があり、より細かい操作ができます。従って開腹手術や腹腔鏡手術では今まで届きにくかった部位にも到達し、よりきれいに切除できる可能性があります。
  2. 人間の手ではどうしても起こってしまう手振れが補正され、より正確な操作ができます。 開腹手術や腹腔鏡手術ではできないような繊細な操作が行えるので、術後の合併症(膵液漏:すいえきろうなど)を減らせたり、よりきれいな切除ができることが期待されています。
    鉗子の違い© 2023 capibara medical illustration

短所

  1. ロボットアームを介しているので手術器械の先端で触った感触が分かりません(触覚の欠如)。これを視覚で判断できるようになるには、十分な経験が必要です。
  2. 導入初期は、腹腔鏡下手術と比べて0.5-1時間ほど手術時間が長くなる傾向があります。しかし経験を積んだ術者と施設では、ほぼ同じくらいの時間か、腹腔鏡下手術よりも手術時間が短縮できるとされています。
  3. 手術中の出血などのトラブルが発生した場合の対処は、経験の浅い術者や施設では一般的に難しいとされています。

東病院胃外科におけるロボット手術について

国立がん研究センター東病院では、全国に先駆けて2014年6月にロボット支援胃がん手術を導入しました。当時は保険診療として認可されていない状況で、国内でも同手術を行っている施設は数施設しかありませんでした。2015年10月からは多施設臨床試験に参加し、先進医療としてロボット支援胃がん手術を行いました。その結果、2018年4月にロボット支援胃がん手術は国内で保険診療として認可されるに至りました。現在では、ロボット支援胃癌手術を導入し開始する施設が全国的に増加しています。

このように東病院胃外科のロボット手術は、長年にわたる確かな実績と豊富な経験に基づいて行われています。近年では、ロボット手術を学ぶための国際セミナーを主催し、世界中から外科医が手術を学ぶために集まりました。また、木下科長は、U.S.News&World Report誌のがん部門でほぼ毎年全米1位であるMDアンダーソン・キャンサーセンターでロボット手術トレーニングの講師を務めるなど世界的にも指導的立場にあります。現在も全国各地の施設から、さらには海外の様々な施設からも多くの外科医が当科の手術を学びに訪れており、安全で有効なロボット手術の国内外への普及を目指しています。

デュアルコンソール
当院での手術は、術者が二人ならんで同じ3D画面を見ながら手術を行うことができる。
このデュアルコンソール機能により、安全な手術提供と外科医の育成という2つの目的を同時に達成できる


MDアンダーソンがんセンターにて
海外の医師に教える木下医師

800例を超える症例数

当院では最新式手術用ロボット(DaVinci Xi, DaVinci SP, hinotoriシステム)が計5台導入されており、胃がん手術の約70%はロボット支援手術で行われています。東病院では、最新の設備だけでなく、経験豊富な術者とサポートチームが備わっており質の高いロボット支援手術を患者さんに提供できる体制が整っています。

2026年3月には、当院でのロボット支援胃がん手術の症例数が800例を超えました。幽門側胃切除から難易度の高い噴門側胃切除や胃全摘、食道胃接合部がんに対する手術まで多岐にわたる術式を経験しており、合併症発生割合は約2.0%と非常に良好な成績を残しています。

遠方からの患者さんが当院でのロボット支援手術を希望され来院された場合も、サポートするシステムが整備されており、近隣・遠方問わず、多くの患者さんの手術を行っています。
当科への受診を希望される場合には「東病院胃外科を受診するには」をご確認ください。

  • 20240331_ロボット外科学会_国際A級
  • UGIRA_Certificate.png

ロボット手術について一定の基準を満たした医師にのみ発行される認定証



東病院胃外科への受診・ご相談(オンライン可)のご案内

更新日:2026年3月3日