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ペットとの生活

ポイント
  • ペットとの生活では”人と動物の共通感染症”にかかることがあります。
  • ペットに触れた後やペット用品に触れたあとはしっかり手を洗いましょう。
  • ペットの健康状態にも注意しましょう。

 

ペットとの生活は人に癒しや安らぎを与え健康上にも有益ですが、動物は細菌やウイルス、寄生虫等を保有しているためペットからの人と動物の共通感染症に注意する必要があります。

人と動物の共通感染症について

  • 体の抵抗力が低下しているときは、”人と動物に共通する感染症”にかかりやすくなります。特に、幼若な動物、病気(特に下痢)の動物、爬虫類や両生類、鳥類などの犬や猫以外の動物は特に感染症に注意が必要です。一時的に飼育を避けるか他の家族に飼育を手伝ってもらいましょう。
  • 新たなペットの飼育は、体の抵抗力の低下の状況に応じてよく検討してください。体の抵抗力が回復するまでは、新たなペットの飼育を避けたほうがよい場合があります。

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手洗いをしましょう

  • ペットに触れた後は、よく手を洗いましょう。
  • ペットに使用する物(リード、エサ入れ、トリミンググッズなど)に触れたあとも手洗いをしましょう。

 

排泄物の処理やケージのそうじ

  • 化学療法中など、体の抵抗力低下している時期はペットの排泄物の処理やケージ・水槽等の清掃は、できるだけ他の家族にお願いしましょう。鳥類の排泄物は乾燥し空気中に飛散する可能性がありますのでよく換気しましょう。
  • もしがん患者ご自身で排泄物の処理をする時は、使い捨て手袋を使用し処理が終わったら手洗いをしましょう。ケージ・水槽等の清掃は体の抵抗力があるときに作業着を着用し、マスク、手袋等を必ず使用し、終了後は手を洗いましょう。鳥のケージの清掃は、マスクの着用を忘れないようにしましょう。
  • 特に化学療法を終えてから約7~12日後の1週間前後は特に感染症に注意が必要です。
    この期間中は、ペットの排泄の処理などのお世話を家族や他の方にお願いしましょう。

 

手術後や医療器具がある場合

  • 術後の傷、ドレーンなどのチューブ類、発疹がある皮膚、ポートなどの点滴ルート類はペットに舐められないようにしましょう。またご自身も創部やドレーン類、点滴類に触れる場合は手を清潔にしましょう。
  • 点滴投与中やドレーン類を留置中は、動物がチューブを踏んだり、咬んだりしないように部屋を分ける等し、チューブや医療機器が破損しないように注意しましょう。

 

咬まれたり引っかかれたりした場合

  • ペットに咬まれたり引っかかれたりしないように注意しましょう。
    もし咬まれた場合は石鹸と流水で十分に洗浄し、かかりつけ医に相談しましょう。 抗がん剤治療中の場合や傷が腫れる場合もかかりつけ医に相談しましょう。
  • 傷が深い場合や出血を伴う場合は、感染症にかかりやすくなります。必ず受診しましょう。
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  • 野生動物、野良犬や野良猫の飼育や接触は避けましょう。野良犬や野良猫は、予防接種をしていない可能性が高く、感染症にかかっている場合もあります。野良犬や野良猫、野生動物から咬まれた場合や引っかかれた場合は、必ず医療機関を受診しましょう。
  • 海外での咬傷は狂犬病の可能性があるため必ず受診しましょう。

 

一緒に生活する上での注意点

  • ペットにあなた自身の顔や口を舐めさせないようにしましょう。ペットとのキスも避けましょう。ネコ吸い(ネコの体に飼育者の顔をうずめて息を吸ったり臭いを嗅いだりすること)も避けましょう。
  • ペットに口移しで餌を与えたり、食器や寝具を共有したり、入浴したりすることは避けましょう。
  • ペットには予防接種を行い、健康状態に注意しましょう。 ペットの体調不良時は感染症の可能性があるため動物病院を受診しましょう。
  • ペットの爪を切り、身体を清潔に保ちましょう。
  • ペットの水浴びやペットに触れた物品の洗浄は台所以外の場所で行いましょう。
  • 鳥類は、鳥が持つ病原体がエアロゾルとなり浮遊している可能性があります。お世話するときには、マスクを着用し、よく換気しましょう。
  • 魚類を飼育している水槽水には直接触れないようにし、触れてしまった時はよく手を洗いましょう。

 

エキゾチックアニマル

  • 爬虫類・両生類・鳥類・その他犬や猫以外の動物などの特殊なペット(エキゾチックアニマル)の飼育はかかりつけ医と相談しましょう。
  • エキゾチックアニマルには、犬や猫を異なる病原体を保有しており、注意が必要です。

参考となるサイト
・アメリカがん協会[英語のサイト]
https://www.cancer.org/cancer/survivorship/coping/caring-for-pets-during-cancer-treatment.html#:~:text=Wash%20your%20hands%20after%20petting,even%20if%20you%20wore%20gloves).
LEUKEMIA&LYMPHOMA SOCIETY アメリカの白血病やリンパ腫の協会[英語のサイト]
https://www.lls.org/article/pets-and-cancer-how-care-yourself-your-furry-friends-during-treatment
アメリカ疾病予防管理センター[英語のサイト]
https://www.preventcancerinfections.org/health-tip-sheet/caring-your-pet
MDアンダーソンがんセンター[英語のサイト]
https://cancer.uthscsa.edu/news-and-stories/caring-your-furry-friends-pet-owners-guide-during
NPO法人 あきらめないがん治療ネットワーク
https://www.akiramenai-gan.com/qol/mental_care/57893/

 

 

 

更新日:2025年10月31日