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国立がん研究センター

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西川 博嘉、設楽 紘平が「Highly Cited Researchers 2022」(高被引用論文著者)に選出されました

更新日 : 2022年11月17日

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クラリベイト(Clarivate)より、世界最高峰の研究者を選出した「高被引用論文著者 (Highly Cited Researchers 2022)」が発表され、当センターより研究所 腫瘍免疫研究分野長/先端医療開発センター 免疫トランスレーショナルリサーチ分野長の西川博嘉、東病院 消化管内科 医長・先端医療科/先端医療開発センター新薬臨床開発分野の設楽紘平の2名が選出されました。西川博嘉分野長は2020年、2021年も選出されており、3年連続となります。

Highly Cited Researchers Social card 2022
「Highly Cited Researchers(高被引用論文著者)」とは、クラリベイトが、10年以上にわたり絶え間なく高い評価を得ている影響力のある研究者を引用分析により特定しているもので、特定出版年・特定分野における世界の全論文のうち引用された回数が上位1%に入る論文著者であり、後続の研究に大きな影響を与えている科学者や社会科学者が選出されます。「Highly Cited Researchers 2022」では世界から約6,900名の研究者が選出されています。

参考:https://clarivate.com/highly-cited-researchers/(外部サイトにリンクします)

西川 博嘉

西川博嘉

西川 博嘉(にしかわ ひろよし)

受賞カテゴリー:Immunology

所属:研究所 腫瘍免疫研究分野長/先端医療開発センター 免疫トランスレーショナルリサーチ分野長

西川分野長は、CD4+制御性T細胞をはじめとした免疫抑制ネットワークが抗腫瘍免疫応答を抑制する機構の解明に取り組むとともに、それを克服する治療法の開発を進めてきました。特に抗腫瘍免疫応答に重要なエフェクターT細胞が制御性T細胞による免疫抑制により免疫寛容に陥る機構が抗原の性質の違い(自己vs 非自己)により異なることを明らかにしました。これらの知見は、がん免疫のみならず、自己免疫、アレルギー、感染症、移植などの様々な免疫応答の理解にも極めて重要と考えられます。さらに近年は、免疫解析とゲノム解析を融合した免疫ゲノム解析を腫瘍微小環境に展開し、がん細胞のゲノム異常が免疫応答に影響を与え、腫瘍微小環境に免疫抑制ネットワークを構築するという発がんからがんの進展過程の全く新しい概念を提唱しています。また、これらの解析結果をもとに免疫ゲノムプレシジョン医療の実現に取り組んでいます。

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設楽 紘平

 設楽 紘平

設楽 紘平(したら こうへい)

受賞カテゴリー:Cross-Field

所属:東病院 消化管内科 医長・先端医療科/先端医療開発センター 新薬臨床開発分野

設楽医長は、消化管がんに対する新規治療開発のための臨床研究を精力的に行ってきました。特に胃癌に対する新薬の臨床試験の結果を筆頭著者・責任著者としてThe New England Journal of Medicine, The Lancet, Nature, Lancet Oncology誌等に報告し、3つの新薬 (trastuzumab deruxtecan, nivolumab, FTD/TPI) の承認に結び付きました。また、新規薬剤のfirst in human 試験や新規併用療法などを検討するための数多くの医師主導治験を主導し、さらには施設内外の研究所と共同して、多くのトランスレーショナルリサーチにも携わっています。一例として、医師主導治験の結果をもとにして免疫療法と分子標的剤の併用を検討する国際共同治験 (LEAP-15試験・INTEGRATE2b試験)を国際調整医師として主導しています。

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