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主な研究内容

HPV関連がんから、細胞がん化とがん細胞の維持に必須の遺伝子であるE6とE7の発現を止めることができれば、がん細胞は増殖停止するか死滅します。近年のゲノム編集技術の革新はこのような治療法を可能にする画期的な技術です。私たちはE6とE7遺伝子をCRISPR/Cas9システムを用いて編集する事で、E6とE7の発現を止める最適な方法を模索しています。斎藤泉東大名誉教授(現:成育医療研究センター共同研究員)と中西友子博士(微化学研究所)は超多重gRNAとCas9 nickaseを搭載したアデノウイルスベクターの開発に成功し、このベクターを用いた治療法開発のための共同研究を進めています。Cas9 nickaseを用いたdouble-nicking法により臨床応用で大きな問題となるoff-target切断を回避しつつ、8個のgRNAを同時に発現させることでE6E7領域を4か所切断できるベクターが開発可能です。

double nicking法によるDNA切断の原理

Cas9nickase発現ユニット