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国立がん研究センター 東病院

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1.チーム医療に基づいた、進行がんに対する集学的治療

当院ではがん治療専門病院として、各科の専門医によるチーム医療を実現しています。

「集学的治療」とは、手術や全身化学療法(抗がん剤)、放射線治療など、さまざまな治療選択肢を適宜組み合わせて治療を進めることです。

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経験豊富な外科医だけでなく、抗がん剤に精通した肝胆膵内科医、正確な画像診断と血管造影・カテーテル治療を得意とする放射線診断医や、陽子線治療も選択肢として持つ放射線治療医が、密に連携しています。これら各科の専門医が一堂に集まる治療法検討会議(カンファレンス)で、精密検査の結果を基に、患者さん一人一人にとって最適な治療法を検討し、時にはこれらの治療法を組み合わせながら治療にあたっています。

この専門医による治療チームが、特に難治がんの多い肝胆膵領域で強みを発揮しています。

膵がん(すいがん)

精密検査の結果、膵がんが膵臓内に限られている場合、手術が最も「根治的な(治る可能性のある)」治療法となります。

当院では、外科切除可能な膵がんの患者さんは、原則的に初診から1週間から2週間以内に一通りの精密検査を行って、専門医合同のカンファレンスで治療方針を決定して、体調管理の期間を含めて初診から3週間から4週間以内に手術を行えるよう、調整しています。

一方、膵がんは、発見された時、診断された時に、残念ながらすでにかなり進行していることも多い病気です。特に、がんが膵臓の近くの主要な血管に広がっている場合や、他の臓器に転移が見つかった場合は、手術よりも全身化学療法(抗がん剤)や放射線療法の方がお勧めされます。

 

しかしながら、最近は抗がん剤の進歩により、がんの縮小が期待できるようになってきています。初めは手術適応ではない進行した状態で見つかった膵がんでも、抗がん剤や放射線治療の効果によって小さくなって、手術によって摘出できるようになる患者さんが増えています。

抗がん剤の治療中でも、担当の腫瘍内科医(肝胆膵内科医)と外科医の間で、外科的切除の可能性についての連携がとれています。私たち肝胆膵外科医が切除可能と判断した時点で、最適なタイミングで手術を行うようにしています。

 

最初の時点で切除不能と診断された膵がんの、抗がん剤治療後の手術は非常に難易度が高くなります。しかし、このような手術に対しても私たちは豊富な手術経験を有していますので、安全な手術を提供しています。

胆管がん(肝門部領域胆管がん)

胆管がんの中でも、胆管が肝臓の手前で左右に分かれる分岐点付近に発生するものを肝門部領域胆管がんといいます。肝門部領域には、肝臓に入る動脈や門脈といった血管も走行しています。

 

肝門部領域胆管がんの手術は、もともとの構造が複雑なため、特に外科的切除が難しい手術とされています。また肝臓を大きく切除する必要があるため、術後合併症が起こることは少なくありません。

胆管切除を伴う肝切除を行ったときの術中・術後の死亡率は全国平均で5.0パーセント(日本肝胆膵外科学会2012年から2014年データ)とされていますが、当院では最近5年間で2.2パーセントです。当院では多くの手術を経験しているため、安全性は高く保ちながら治療を行うことができています。

 

また、このようなリスクの高い手術の適応や術式を決める上で、術前に肝胆膵内科医に胆道内視鏡検査を行ってもらい、胆管内のがんの進展範囲を正確に把握して、過不足なくより根治性(がんが治る可能性)の高い手術が行えるようにしています。

受診をご希望の方へ

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