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病期(ステージ)

神経内分泌腫瘍

目次

  1. 神経内分泌腫瘍について
  2. 病気の原因
  3. 症状
  4. 検査・診断
  5. 病期(ステージ)
  6. NETに対する治療
  7. NECに対する治療
  8. 治験・臨床試験

5. 病期(ステージ)

4に記載した検査を行い、神経内分泌腫瘍の確定診断、がんの進行度の分類である病期(ステージ)や切除可能性の診断を行います。これらの検査結果に加え、症状、体の状態、年齢などを総合的に判断して、患者さん一人一人の治療方法を決定していきます。

病期(ステージ:Stage)

神経内分泌腫瘍の病期の分類には、TNM悪性腫瘍分類(UICC)が用いられています。

  • T因子はがんの大きさ、周囲への広がり
  • N因子はリンパ節転移の有無
  • M因子は遠隔転移、領域リンパ節を超えるリンパ節転移の有無

これらの因子の組み合わせでステージを分類しています。当科で診療する神経内分泌腫瘍のなかでも、特に頻度の高い膵臓および消化管(胃、小腸、大腸および直腸)の分類を以下に示します。

膵臓

T因子
T0 原発ははっきりしない
T1 病変は膵臓内に留まり、長径は2cm以下
T2 病変は膵臓内に留まるが、長径は2~4cm以下
T3 病変は膵臓内に留まるが長径は4cmを超える、あるいは十二指腸や胆管に浸潤する
T4 病変は膵臓の臓側腹膜(漿膜)を貫通するか、他の臓器に浸潤する
N因子
N0 リンパ節転移なし
N1 リンパ節転移あり
M因子
M0 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移なし
M1 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移あり
ステージ
ステージI T1 N0 M0
ステージII T2あるいはT3 N0 M0
ステージIII T4 N0 M0
あらゆるT N1 M0
ステージIV あらゆるT あらゆるN M1

T因子
T0 原発ははっきりしない
T1 病変は胃の粘膜固有層または粘膜下層に留まり、長径は1cm以下
T2 病変は胃の固有筋層に達するか、長径が1cmを超える
T3 病変は胃の臓側腹膜(漿膜)下層に及ぶ
T4 病変は胃の漿膜を貫通するか、他の臓器に浸潤する
N因子
N0 リンパ節転移なし
N1 リンパ節転移あり
M因子
M0 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移なし
M1 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移あり
ステージ
ステージI T1 N0 M0
ステージII T2あるいはT3 N0 M0
ステージIII T4 N0 M0
あらゆるT N1 M0
ステージIV あらゆるT あらゆるN M1

小腸

T因子
T0 原発ははっきりしない
T1 病変は小腸の粘膜固有層または粘膜下層に留まり、長径は1cm以下
T2 病変は小腸の固有筋層に達するか、長径が1cmを超える
T3 病変は小腸の臓側腹膜(漿膜)下層に及ぶが、漿膜を超えない
T4 病変は小腸の漿膜を貫通するか、他の臓器に浸潤する
N因子
N0 リンパ節転移なし
N1 12個未満のリンパ節転移を認め、長径はいずれも2cm未満
N2 12個以上のリンパ節転移を認めるか、長径は2cm以上
M因子
M0 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移なし
M1 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移あり
ステージ
ステージI T1 N0 M0
ステージII T2あるいはT3 N0 M0
ステージIII T4 あらゆるN M0
あらゆるT N1あるいはN2 M0
ステージIV あらゆるT あらゆるN M1

大腸および直腸

T因子
T0 原発ははっきりしない
T1 病変は大腸あるいは直腸の粘膜固有層または粘膜下層に留まり、長径は2cm以下T1a 病変は長径が1cm未満T1b 病変は長径が1~2cm以下
T2 病変は大腸あるいは直腸の固有筋層に達するか、長径が2cmを超える
T3 病変は大腸あるいは直腸の臓側腹膜(漿膜下層)か、周囲の組織に及ぶ
T4 病変は大腸あるいは直腸の漿膜を貫通するか、他の臓器に浸潤する
N因子
N0 リンパ節転移なし。
N1 リンパ節転移あり。
M因子
M0 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移なし
M1 遠隔転移や、領域リンパ節を超えるリンパ節への転移あり
ステージ
ステージI T1 N0 M0
ステージIIA T2 N0 M0
ステージIIB T3 N0 M0
ステージIIIA T4 N0 M0
ステージIIIB あらゆるT N1 M0
ステージIV あらゆるT あらゆるN M1

病理組織学的分類(グレード:Grade)

神経内分泌腫瘍の分類には、腫瘍の分化度と増殖能に基づいたWHO分類も広く用いられています。

  • 分化度とは腫瘍の分化の成熟の度合いを示し、高分化型では腫瘍細胞は正常の内分泌細胞に似た形や構造をとりますが、低分化型では腫瘍細胞は未熟で正常の内分泌細胞と異なる形や構造をとります。
  • 腫瘍の増殖能を評価するための指標として、Ki-67指数か核分裂像を用います。Ki-67指数とは、細胞分裂のときに生じるタンパク質であるKi-67に陽性を示す細胞の比率です。核分裂像は、細胞が細胞分裂によって増殖する過程の比較的早い段階で認められる現象で、顕微鏡の400倍率で観察した際の、10視野で認められた核分裂像の合計数で評価します。

2019年版WHO分類

  分類 Ki-67指数 核分裂像
高分化型 NET G1 <3% <2
NET G2 3~20% 2~20
NET G3 >20% >20
低分化型 NEC G3 >20% >20

 

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更新日:2026年7月14日