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センター長ご挨拶

国立がん研究センター東病院には年間9,000人を超える患者さんが来院され、手術や抗がん剤を中心とした治療を受けておられます。がん治療の進歩により、多くの患者さんががんを克服することができるようになってきましたが、治療の過程で失うものも少なくありません。例えば乳がん患者さんであれば乳房を切除することになりますし、抗がん剤治療が必要な患者さんであれば、脱毛のほか手足の痺れ、痛み、嘔気・嘔吐を経験することもあります。場合によっては就労や恋愛、結婚、出産、育児などにライフイベントに影響することもあります。

当院は1992年の開設以来、患者さん一人一人に最適かつ最新の医療サービスを提供してきましたが、同時に患者さんのその人らしさを大切にし、患者さんやそのご家族に東病院での治療を受けて良かったと思っていただける病院でありたいと思ってきました。その思いを胸に、幅広い年齢層の女性がん患者さんが安心し、かつ日常並びに社会生活の大きな変化を強いられることなく治療を受けられる環境を実現するために2018年9月レディースセンターが開設され、診療に当たる医師だけでなく、看護師や遺伝カウンセラー、生殖医療専門医ら幅広い専門職と連携し、妊娠や育児、見た目の変化など女性がん患者さんが抱える悩みに対して応えてまいりました。

このように女性がん患者さんへのトータルサポートを目的にスタートしたレディースセンターではありますが、妊孕性温存や遺伝など女性がん患者さんが抱える悩みは男性がん患者さんにも共通しています。また性の多様性への理解が深まるなか、性別には拘らないがん患者さんへの環境整備が求められています。このような背景から、これからは活動の幅を広げ、名称を”LIFE支援センター“と変更させていただきました。私たちが掲げるMission statement、Vision statementはこれまでと変わらず、“がん患者と寄り添うすべての人々の“LIFE”をサポートする“ 、“がん患者の“その人らしさを支える”最適な医療とサポートを提供する卓越したLIFE支援センターになる“です。

がん診療中の患者さんと寄り添う人々のお悩みやニーズが私たちの活動の原点となっています。引き続きスタッフ一同力を合わせて取り組んでまいりますので、担当医や看護師らを通して皆さまのお悩みをお聞かせください。

LIFE支援センター長・乳腺外科長 大西達也
LIFE支援センター長乳腺外科長 大西達也

更新日:2022年12月23日