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国立がん研究センター 中央病院

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通院治療センター

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国立がん研究センター中央病院の外来でがん治療を行うことについて

がん治療には外科治療、放射線治療、がん薬物療法と緩和ケアなどがあり、外科治療以外のほとんどの治療が外来で実施されており、国立がん研究センター中央病院ではがん薬物療法を通院治療センターで実施しております。外来でがん治療を行うことにより、仕事、通学や家族生活を送り、生活の質(quality of life, QOL)を維持することが理想的です。その一方で、治療による副作用の対応や効率のよい治療を受けられるように国立がん研究センター中央病院の通院治療センターではサービスと医療の質の向上に努めています。

通院治療センターについて

当院の通院治療センターで実際しているがん薬物療法はいわゆる抗がん剤治療ですが、抗がん剤治療には化学療法、分子標的療法、がん免疫療法やホルモン療法が含まれます。その他、輸血療法、G-CSF製剤やビスフォスフォネートやデノスマブの投与もがん治療に伴う支持療法として実施しています。
通院治療センターは当院の3階(外来フロア図を参照)に位置し、治療方法や利用者の体調に合わせて第一、第二通院治療センターでの運用を行っております。年々増加する外来でのがん薬物療法に備え増床を予定しております。

通院治療センターの実績

国立がん研究センター中央病院でのがん薬物療法の件数は年々増加しております。新型コロナウイルスの世界的な流行があった2020年度も45172件と前年度より増加しています。
がん免疫療法などの新しい治療法の確立や本邦での承認があり、当センターで扱う治療方法も増えつつあり170種類を超えるレジメン(2021年4月現在)が運用されています。また、国立がん研究センター中央病院では新規治療開発のための治験を実施しており、約140種類の治験レジメン(2021年4月現在)が運用されています。複雑化するがん薬物療法の薬剤調製や投与管理に対応するために、専門的な教育を受けた医療スタッフを中心に治療を提供しています。
がん薬物療法中は新型コロナウイルスの感染リスクが高いと言われていますが、当センターではがん患者さんに安心して治療を受けていただける環境を維持できるように留意し運営しております。

年度別通院治療センター稼働実績

図1(2021年5月更新)

2020年度診療科別がん薬物療法実施件数(通院治療センターに於ける)
図2(2021年5月更新)

通院治療センタースタッフ

通院治療センターでは各診療科と密接に連携を図りながら、がん薬物療法専門医である当番医師、がん看護専門看護師・がん化学療法看護認定看護師を含む専従看護師、担当薬剤師が、確実・安全・安楽に通院治療を実施するために、薬剤指導やセルフケア支援を実施しています。患者様の中には、がんや治療に伴う辛い症状、さまざまな不安や悩み、就労、経済的な問題などを抱え闘病される方がたくさんおられます。通院治療センターでは、より専門的で適切なケアを提供するために、緩和ケアチームやAYAサポートチーム、相談支援センター、アピアランス支援センター、栄養管理室など他部門、多職種と連携を図り、治療中の患者様をサポートしています。

通院治療センタースタッフ(2020年8月現在)

  • 当番医師 午前午後各1名
  • 専任薬剤師 2名
  • 専従看護師 27名 

【有資格者】

  • がん薬物療法専門医:6名(運営委員)
  • がん専門薬剤師:15名(のべ)
  • がん薬物療法認定薬剤師:5名(のべ)
  • 外来がん治療認定薬剤師:7名(のべ)
  • がん看護専門看護師 1名  
  • がん化学療法看護認定看護師 3名 
  • がん性疼痛看護認定看護師 1名  

初めて外来化学療法を受ける方へ

外来での治療の流れ

皆様は外来で化学療法をお受けになる際に、当院に来院され必要な検査をお受けになった後、医師の診察をお受けになります。診察室において医師が皆様のご体調と採血等の検査結果を確認し、治療を実施するかしないかの判断を致します。治療の実施が決定しましたら、皆様は当院3階の通院治療センターにお越し頂きます。点滴を受けるための座席(ベッドまたはリクライニングチェア)が空き次第、スタッフが皆様を案内致します。

通院治療センターに到着してから点滴を受けるための座席への案内は、通常1時間程度となっております。混み合っている場合は、それ以上お待たせすることがあります。待ち時間が長くなる場合は受付の際にスタッフよりお知らせさせていただきます。

また、お受けになる治療の種類によっては、薬の準備にかかる時間が異なりますので、点滴を開始する順番が前後する場合がありますのでご了承ください。

はじめて通院治療センターで化学療法を受けるには

  1. 当院医師の指示で診断に必要な検査や診察を受ける必要があります。
  2. 医師より疾患および治療について説明を受けます。
  3. 通常は説明後は帰宅していただき、自宅で治療方針についてご検討いただきます。
  4. 次回外来で説明文書にご自身で同意日と氏名をお書きの上で担当医にお渡しください。担当医は文書同意を確認の上で治療の準備を開始します。
  5. 身長と体重を測定し、治療に使用する薬剤の用量を決定します。
    注)この時の体重が基準となりますので、体重に±5kgの変動が生じた際には担当医にお伝えください。
  6. 当院3階の通院治療センターの受付後、看護師より通院治療センターでの治療についてオリエンテーションを行います。
    注)中心静脈ポートが挿入されている方や治験参加の方は、第2通院治療センターで治療を行います。それ以外の方は第1通院治療センターへお越しください。
  7. 薬剤部での調整が完了し、通院治療センターに治療薬が到着後、治療を開始します。

通院治療センターで治療を継続するには(下表「通院治療センター利用の流れ」参照)

  1. 前回外来で予約された日時に再診受付を行います。
    注)採血がある場合、結果が出るまでに時間を要するため、診察時間より1時間程度早めにご来院ください。
  2. 受付後、予定されている血液検査のため当院2階の採血室で採血を受けてください。
  3. 採血結果がでるまでに血圧や身長・体重を測定してください。
  4. 治療の継続の可否について主治医の診察を受けてください。
  5. 主治医により通院治療センターでの治療が確定された後、薬剤部において治療薬の調整が開始されます。
  6. 当院3階の通院治療センターで受付をし、治療薬の到着後、部屋の準備が整い次第、治療を開始します。

通院治療センター利用の流れ

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薬剤部注射室の取り組み

薬剤部では皆様の治療がスムーズに、確実に、そして安全に行えるように心を込めて準備をさせていただいております。

事前の処方の確認と薬剤取り揃え

薬剤師は、医師の処方した薬剤の投与量、溶解する輸液、投与速度が薬剤ごとの規定の範囲内かを確認します。あわせて、前回までの治療で減量されたり、副作用予防の薬剤が追加されたりした場合には、それが今回も反映されているかをチェックします。そして、薬剤の投与量は体の大きさや腎機能、肝機能などによって異なりますので、治療に必要な薬剤を個人ごとに分けて取り揃えておきます。これらの作業は当日の調剤がスムーズにいくよう皆様がご来院する前日(前営業日)に行っています。

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治療当日の抗がん剤調製(調剤)

治療当日に治療の実施が確定され医師からのオーダーが入ると、病院地下1階にある抗がん剤調製室では皆様のお薬の調製が始まります。ここには安全キャビネットという職業曝露予防のための設備があり、訓練を受けた薬剤師が清潔に留意しながら正確に薬剤を作ります。現在は鑑査システムという機材を導入し、正しい薬剤を正確な量測り取り、正しい輸液に溶かしているか記録に残します。最後に、調製した薬剤師とは別の薬剤師が、オーダー内容と実際に調製した内容を確認し、さらに点滴中に混入物がないかどうかを入念に目視確認したのち、問題がないと判断された薬剤を通院治療センターへお届けしています。

〈繁忙期の調製〉
また、日によってはご来院される患者さんが多くなる場合があります。その時は可能な限り速やかにお薬をお届けするために、人数を最大限まで増員して対処します。皆様の大切な1分1秒を守るために我々も全力で期待にお応えしようと努力しています。

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お薬の説明

治療中または治療の前後に薬剤師がお薬の説明をする場合があります。治療の後に出現するかもしれない副作用やそれに対応するためのお薬の使用方法などをご説明いたします。

最近は、保険薬局(院外薬局)と連携して副作用のモニタリングや症状を改善させるためのお薬の使い方のアドバイスをしております。

経口抗がん剤を内服する方へ

経口抗がん薬での治療を受けている患者さんに対し、薬剤師外来を開設しています。医師による診察の前後に薬剤師による面談を実施し、薬の説明・服薬状況確認・副作用モニタリング・処方提案等を行っています。また、ご自身で薬の管理や副作用の対処ができるようサポートしてまいります。2016年9 月に病院8 階に患者サポートセンターが開設され、薬剤師外来として運用していますので経口抗がん剤を使用されている方は使用できます。

外来化学療法ホットライン

がん薬物療法に伴う症状について相談したい場合は、通院で治療を受けている患者さん専用の相談ダイアル(外来化学療法ホットライン)があります。

回線が混み合いますので、再診予約の確認・変更や医師に連絡を取りたい場合などは対応できかねますのでご了承ください。

働きながら外来でがん治療を受けるには?

以前はがん罹患発覚後仕事を辞めてしまうことがありましたが、近年がんは長く付き合う慢性病と変化しており、通院しながら治療を受ける患者が増えています。それとともに、治療の副作用や症状等をコントロールしつつ、当センターで治療を受けながら仕事を続けている人も増えてきています。働くことは、収入をもたらすことだけでなく、生きがいや社会貢献の機会を与えてくれます。患者さんの中には、「働いている間は、病気のことを忘れることが出来る」と話す人もいます。

治療と仕事の両立には、時間の確保等が必要になるだけでなく、疾病の症状や治療の副作用によって、一時的に今までと同様の業務が難しくなることがあります。そのため、当センターでは患者さんの仕事に関する情報を看護師との面談で収集し、治療の内容・スケジュール・通勤や業務遂行に影響を及ぼしうる症状や副作用など治療による仕事への影響を説明し、治療と仕事の両立に向けてサポートします。また、相談支援センターでは、治療と仕事の両立に向けて利用できる支援制度や機関、職場との調整等のより幅広い対応についての情報をソーシャルワーカーにより得ることが出来ます。