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国立がん研究センター 中央病院

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ドキソルビシン/シスプラチン療法 (AP療法)

骨腫瘍の進行を抑えるために、全身治療としてさまざまな抗がん剤が用いられますが、ドキソルビシン(別名:アドリアシン)/シスプラチン療法(以下AP療法)は作用の異なる2種類の抗がん剤を組み合わせて使う治療のひとつです。

使用する抗がん剤

ドキソルビシン注 (アドリアマイシン)

ドキソルビシンは、がん細胞のDNAに入り込み、その成長を止め、死滅させる作用を持つ薬です。薬の色が赤色です。注射してから1から2日の間、尿や汗に色(赤色・橙色等)がつくことがありますがご心配いりません。元に戻ります。心臓に既往歴のある方は、事前に医師へご相談ください。

シスプラチン注

シスプラチンは、プラチナ(白金)を含む金属化合物です。がん細胞内のDNAと結合することにより、がん細胞の分裂を止め、死滅させる作用があります。

AP療法の副作用

腎機能障害

腎臓は、体の中の老廃物を排泄し、水分のバランスを調節するなど、体を維持するために重要なはたらきをしています。AP療法では腎臓の働きが悪くなることがあります。腎障害の予防には、たくさんの尿を出すことが重要です。抗がん剤の点滴前後に水分補充のための点滴と利尿剤を使用して、十分な量の尿が出るようにします。頭痛・むくみなどの症状が続く場合にはご連絡ください。

吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐が出ることがあります。

下痢

下痢をおこすことがあります。脱水を防ぐために水分の摂取を心掛けて下さい。止痢剤や整腸剤などで対応することも可能です。水っぽい便、熱や腹痛をともなうひどい下痢が続く場合には、病院へ電話して下さい。

便秘

便秘をおこすことがあります。便通を良くするために水分の摂取を心掛けて下さい。下剤を使用する場合があります。便に水分を保ち、排泄を促す作用のある下剤や、大腸を刺激して蠕動を促す作用の下剤などがあります。排便回数、便の性状にあわせて使い分けます。

口内炎

口に違和感が出る方がいます。

味覚障害

味の感じ方が変化する方がいます。

聴覚障害

シスプラチンの副作用として高音域での難聴と耳鳴りが知られています。進行してしまうと回復しづらく、有効な治療法もありません。早期発見が重要な対策となります。高い音が聞き取りにくい、耳の中にベルが鳴っている等、気になる症状があれば、ご相談ください。

白血球減少

白血球は、体内へ細菌が入り込まないように守っている血液成分の1つです。一般的にくすりを注射してから1から2週間目に白血球の数が少なくなり、3から4週間目で回復してきます。
白血球が減少すると細菌に対する防御能が低下し、感染を起こす可能性があります。感染症はひどくなると生命に危険を及ぼす可能性もあるので、白血球が減っている時期の感染の予防と感染をおこした場合の適切な対応が重要です。

血小板減少

血小板は、血液を固まりやすくする働きがあります。血小板の数が少なくなると、出血しやすくなります。
出血傾向がみられる場合は、輸血を行う場合もあります。

脱毛

くすりを注射してから2から3週間過ぎた頃より、髪の毛が抜けてきます。脱毛時に頭皮がピリピリと痛むことがありますが、次第におさまります。この脱毛は一時的なもので、全ての注射を終了してから2から3ヶ月で回復し始めます。

爪の変化

爪が変色したり、時にははがれるなどの変化がみられることがあります。治療が終われば、多くの場合回復します。
爪は短く清潔に保ちましょう。爪がはがれる、浸出液が出る、爪周囲が赤くはれて痛みがあるなどの場合には、担当医にご相談下さい。

その他注意すべき副作用

心毒性

ドキソルビシンには心臓に影響を及ぼす副作用があります。主な症状として、息切れ、動いた時の息苦しさ、胸痛、足のむくみ、頻脈(脈が速くなる)などがあります。

しびれ

シスプラチンの副作用としてしびれを感じる方がいます。症状の出る時期には個人差があります。いったんしびれが出てから軽い症状のままでは推移することもありますが、投与を重ねる毎に強くなる場合もあります。

注射部位における皮膚障害

このくすりは、注射の際のわずかな漏れでも皮膚障害を起こすことがあります。くすりを注射している間に、その注射部位が赤く腫れたり、痛みを感じる場合には、すぐに医師・看護師へお申し出下さい。

 

その他、気になる症状がありましたら、医療スタッフにご相談ください。

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