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国立がん研究センター 中央病院

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メトトレキセート療法 (HD-MTX療法)

骨腫瘍の進行を抑えるために、全身治療としてさまざまな抗がん剤が用いられますが、HD-MTX療法はMTX(メトトレキセート)を高用量で使用する治療法です。

使用する抗がん剤

メトトレキセート (MTX)

メトトレキセートは、がん細胞の合成に必要な酵素活性を抑制し、DNA合成を助ける葉酸を枯渇させ、がん細胞の成長を抑えたり、腫瘍を縮小させる作用があります。

HD-MTX療法の副作用

HD-MTX療法では、大量のメトトレキセートを投与するため、体内からメトトレキセートが排泄されているかどうかを、定期的に血液検査で確認する必要があります。メトトレキセートの排泄遅延が起きると、予期しない骨髄機能抑制、肝機能障害、腎障害等の重篤な副作用が起きる事があります。メトトレキセートの排泄遅延が起きた場合は、ロイコボリンの追加投与や十分な水分補給を行います。

吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐が出ることがあります。

肝機能障害

肝臓は、体の中の様々な物質の解毒や代謝に関連し、体を維持するために重要なはたらきをしています。HD-MTX療法では肝臓の働きが一時的に悪化することがあります。肝機能障害の症状は、黄疸(皮膚や白目が黄色になる)、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状が中心ですが、症状が出ない場合もあります。
そのため、定期的な採血によって肝機能やメトトレキセートの血中濃度を確認し、必要に応じて治療を行います。

腎機能障害

腎臓は、体の中の老廃物を排泄し、水分のバランスを調節するなど、体を維持するために重要なはたらきをしています。HD-MTX療法では腎臓の働きが一時的に悪化することがあります。腎障害の予防には、たくさんの尿を出すことが重要です。抗がん剤の点滴前後に水分補充のための点滴と利尿剤を使用して、十分な量の尿が出るようにします。定期的な採血によって腎機能やメトトレキセートの血中濃度を確認し、必要に応じて治療を行います。

下痢

下痢をおこすことがあります。脱水を防ぐために水分の摂取を心掛けて下さい。止痢剤や整腸剤などで対応することも可能です。水っぽい便、熱や腹痛をともなうひどい下痢が続く場合には、病院へ電話して下さい。

便秘

便秘をおこすことがあります。便通を良くするために水分の摂取を心掛けて下さい。下剤を使用する場合があります。便に水分を保ち、排泄を促す作用のある下剤や、大腸を刺激して蠕動を促す作用の下剤などがあります。排便回数、便の性状にあわせて使い分けます。

白血球減少

白血球は、体内へ細菌が入り込まないように守っている血液成分の1つです。一般的にくすりを注射してから1から2週間目に白血球の数が少なくなり、3から4週間目で回復してきます。白血球が減少すると細菌に対する防御能が低下し、感染を起こす可能性があります。感染症はひどくなると生命に危険を及ぼす可能性もあるので、白血球が減っている時期の感染の予防と感染をおこした場合の適切な対応が重要です。

血小板減少

血小板は、血液を固まりやすくする働きがあります。血小板の数が少なくなると、出血しやすくなります。出血傾向がみられる場合は、輸血を行う場合もあります。

口内炎

口に違和感が出る方がいます。

味覚障害

味の感じ方が変化する方がいます。

脱毛

くすりを注射してから2から3週間過ぎた頃より、髪の毛が抜けてきます。脱毛時に頭皮がピリピリと痛むことがありますが、次第におさまります。この脱毛は一時的なもので、全ての注射を終了してから2から3ヶ月で回復し始めます。

その他、気になる症状がありましたら、医療スタッフにご相談ください。

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