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薬剤療法の不安や悩みを軽減する「抗がん剤治療教室」

中央病院・患者サポートセンターでは、月1回、薬物療法を受ける患者さんとご家族を対象にした「抗がん剤治療教室」を開催しています。

また、平日は毎日、「薬物療法看護外来」で個別相談に応じています。抗がん剤治療教室と薬物療法看護外来について、がん化学療法看護認定看護師が紹介します。

副作用への対処法などを紹介

抗がん剤治療教室とは?

中央病院で抗がん剤治療を受けている、あるいは、これから受ける予定の患者さんと、そのご家族などを対象にした教室です。点滴の抗がん剤によって出やすい副作用症状とその対応、療養上の注意点について紹介しています。抗がん剤治療に関わる患者さんの疑問や悩みを解消し、通院して抗がん剤投与を受けられる患者さんが、不安なく治療を続けられることを目的にしています。 

開催日時と受講の仕方は?

毎月第1火曜日の14時から15時の1時間です。通常は予約が不要ですが、現在は、感染症対策のため、患者サポートセンターで事前に予約していただいています。当院には、私を含めて10人のがん化学療法看護認定看護師がおり、輪番制でこの教室を担当しています。

教室はどのような流れで進みますか。

最初に、参加されている患者さんのお名前と何科にかかっているか、治療内容などを個別に確認させていただきます。教室では、抗がん剤で起こりやすい副作用とその対処法、免疫チェックポイント阻害剤の副作用、生活上の注意点などについて、ところどころ説明を交えながら、スライドを流しています。参加者が少ないときには、できるだけ、その患者さんたちの治療に焦点を合わせるようにします。最後にアンケートを書いていただいて教室は終了です。その後、個別の相談にも応じています。

個別相談できめ細かくフォロー

どのような悩みを抱えている方が多いのですか?

患者さんご本人の相談で多いのは、「抗がん剤治療を続けられるか不安」「仕事と両立できるのか」などです。他の患者さんの様子も伝え、例えば、営業職なら「デスクワークに替えてもらう」「時差出勤や在宅勤務を検討する」など、具体的に考えられるような情報提供をしています。また、ご家族からは、「副作用でぐったりしているときに体力、筋力を落とさないためにはどうしたらよいのか」「食欲不振や吐き気があるときの食事の工夫」などについての相談が多いです。
病気の進行に伴う不安、ご家族としての苦悩を吐露する方もいます。患者さんとご家族に了承を得たうえで、相談を受けた内容について担当医や診療科の外来看護師と情報共有し、その後のサポートにつなげることもあります。

薬物療法看護外来とは?

当院で薬物療法を受けている、あるいは予定している患者さんとご家族などのサポーターを対象に、2020年12月にスタートした看護外来です。抗がん剤治療教室を運営していて、じっくり話を聞く個別相談の場が必要だと感じていました。平日は8時30分から17時15分まで、薬物療法に関することなら何でも、予約制で相談を受けています。治療選択、治療の継続、訪問看護や介護保険サービスの利用による療養環境の整備などの相談にも応じています。不安やつらさを打ち明けただけで少し気持ちが軽くなったという方もいます。

 患者さんへ強調したいことは?

薬物療法に関して不安や悩みがある方は、ぜひ、抗がん剤治療教室、薬物療法看護外来をご活用ください。つらい副作用症状にどう対処するかも一緒に考えます。不安や心配事を一人で抱え込まないようにしてほしいと思います。