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ゲムシタビン/ドセタキセル療法 (GEM/DTX療法)

肉腫の進行を抑えるために、全身治療として様々な抗がん剤が用いられます。ゲムシタビン/ドセタキセル療法(以下GEM/DTX療法)は、作用の異なる2種類の抗がん剤を組み合わせて使う治療のひとつです。

使用する抗がん剤

ゲムシタビン注

細胞が分裂する時、DNAの合成が行われます。これは、がん細胞が分裂する時にも起こります。ゲムシタビンは、がん細胞に取り込まれて、DNAの合成を阻害し、がん細胞の分裂を止めることで、がんの増殖を阻害したり、死滅させます。

ドセタキセル注

ドセタキセルは、イチイ科の植物成分を原料として半合成された化合物です。細胞が分裂する際に必要な細胞構成成分の一つである微小管を安定化および過剰発現させることにより、がん細胞の増殖を阻害します。このくすりの投与の副作用として、手足のむくみや胸やお腹への水分貯留が報告されています。この症状を予防するために、副腎皮質ホルモン(デキサメタゾン注)をあらかじめ投与します。ドセタキセルは、添加剤としてアルコールを含んでおりますので、アルコールに対してアレルギーのある方やお酒に弱い方は、お申し出下さい。

ゲムシタビン/ドセタキセル療法による副作用

発疹

発疹は4人に1人くらいの割合で起こります。皮膚が赤くなったり、かゆみをともなうこともあります。症状に合わせて飲み薬や塗り薬を使用する場合があります。強く出た場合は、治療をお休みして様子を見ることもありますので、医師・看護師・薬剤師に相談して下さい。

発熱

GEM/DTX療法を受けてから3日以内に4人に1人くらいの割合で38℃くらいの熱が出ることがあります。病院で解熱剤を渡されている場合は指示通り服用して下さい。点滴後1週間を過ぎてからの38℃以上の発熱は抗生剤の服用が必要になる可能性がありますので病院に連絡をして下さい。

アレルギー 

アレルギーは、異物から自身を守るためのシステムが過剰に働いた際に起こり、皮膚に湿疹が出来るような軽症のものから、血管が拡張し血圧が低下するような重篤なものまであります。点滴中にじんま疹、顔のほてり、冷や汗が出て気分が悪くなったりした場合には、医療スタッフにお申し出下さい。ドセタキセルは、添加剤としてアルコールを含んでおりますので、アルコールに対しアレルギーのある方やお酒に弱い方は、お申し出下さい。

口内炎

口の中に痛みや違和感がある方がいます。

味覚障害

味の感じ方が変化する方がいます。

吐き気・嘔吐  

GEM/DTX療法による吐き気や嘔吐の症状が出ることは比較的少なく、一般的には軽度です。

白血球減少 

白血球は、体内へ細菌が入り込まないように守っている血液成分の1つです。一般的にくすりを注射してから1から2週間目に白血球の数が少なくなり、3から4週間目で回復してきます。白血球が減少すると細菌に対する防御能が低下し、発熱や感染を起こす可能性があります。感染症はひどくなると生命に危険を及ぼす可能性もあるので、白血球が減っている時期の感染の予防と感染をおこした場合の適切な対応が重要です。

血小板減少

血小板は、血液を固まりやすくする働きがあります。血小板の数が少なくなると、出血しやすくなります。出血傾向がみられる場合は、輸血を行う場合もあります。

脱毛

くすりを注射してから2から3週間過ぎた頃より、髪の毛が抜けてきます。脱毛時に頭皮がピリピリと痛むことがありますが、次第におさまります。この脱毛は一時的なもので、全ての注射を終了してから2から3ヶ月で回復し始めます。

爪の変化

爪が変色したり、時にははがれるなどの変化がみられることがあります。治療が終われば、多くの場合回復いたします。爪は短く清潔に保ちましょう。爪がはがれる、浸出液が出る、爪周囲が赤くはれて痛みがあるなどの場合には、担当医にご相談下さい。

四肢への影響(関節痛・しびれ) 

GEM/DTX療法の場合、足の関節・筋肉の痛みや脱力感を感じることがあります。多くの場合は、くすりを注射してから2から3日後に症状が現れ、数日以内におさまってきます。また手足に正座をした後のようなしびれを感じる方がいます。この症状は、手袋と靴下の着用範囲に起こりやすいと言われています。

むくみ(浮腫)

投与を重ねる毎に、顔や足にむくみ(浮腫)を生じることがあります。むくみは体の中に余分な水分がたまっている状態です。このむくみは、投与が終了してから数ヶ月以内に回復していきます。また利尿剤を服用することで回復することもあります。

間質性肺炎

間質性肺炎は、頻度はまれであるものの、重い症状になる場合があり、特に注意が必要な副作用です。肺の炎症により機能が低下し、息切れ・咳・呼吸困難などの症状が現れます。初期の症状は軽度の発熱や咳など、風邪とよく似ており、見過ごされやすいこともあるので、このような症状がある場合は、自分で判断せず、すぐに担当医にご相談下さい

注射部位における皮膚障害 

このくすりは、注射の際のわずかな漏れでも皮膚障害を起こすことがあります。くすりを注射している間に、その注射部位が赤く腫れたり、痛みを感じる場合には、すぐに医師・看護師へお申し出下さい。

その他、気になる症状がありましたら、医療スタッフにご相談ください。

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