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国立がん研究センター 中央病院

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子宮体がん 治療方針

子宮体がんの正式な進行期(ステージ)は手術によって確定します。手術を含めた治療方針を決めるために、画像検査によって進行期を判断、推定します。初回治療は主に手術療法ですが、病変の広がりや組織型によっては薬物療法(化学療法)を術後に行います。

当科では、妊孕性温存治療としての高用量黄体ホルモン療法は行っておりません。

手術療法

手術療法はまず子宮と両側卵巣・卵管の切除を行います。

当院ではステージ1A期かつ術前の組織診断で類内膜癌グレード1か2と診断された方はリンパ節生検を行い、術中迅速病理診断でがんの転移を認めなかった場合はリンパ節郭清を省略しています。これにより、術後足のむくみ(リンパ浮腫)が生じる頻度を下げることができます。

ステージ1B期以上の方、もしくは、術前の組織診断で類内膜癌グレード3、特殊型の方は骨盤内(子宮、卵巣周囲の下腹部)のリンパ節郭清を行います。術中迅速病理診断でがんの転移が認められた場合には、腹部大動脈周囲(上腹部)のリンパ節郭清を行っています。

現在、当院では早期子宮体がん(ステージ1Aかつ術前の組織診断で類内膜癌グレード1、2)の方を対象に、ロボットおよび腹腔鏡を用いた低侵襲手術も行っております。手術の創が小さく術後の負担も軽減されます。術式の選択は担当医とご相談いただいています。

術後治療

当院の大きな特徴として、術後の病理診断でステージ1、2期の方(組織型を問わず)には術後抗がん剤治療を行わずに経過観察をしています。この治療方針で当院の5年生存率はステージ1期97%、ステージ2期88%と非常に良好な予後が得られています。

ステージ3期以上では術後抗がん剤治療として、アドリアマイシンとシスプラチンの点滴投与(AP療法)を3週間ごとに6回行います。当院では乳腺・腫瘍内科が抗がん剤治療を担当します。

閉経前の患者様は、卵巣切除により術後卵巣欠落症状(更年期障害)が生じることがあります。早期子宮体がんの方で、卵巣欠落症状でお困りの方は担当医と女性ホルモンの補充療法を行うか相談も可能です。