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研究について

がん治療の支持療法としての口腔ケアに関する研究

がん治療中に生じるさまざまな口腔合併症の治療法や予防法の研究、特に口腔ケアによる合併症リスク軽減のエビデンス構築のための研究を中心に行っています。
山形県鶴岡市にあります、慶應義塾大学先端生命科学研究所とともに、がん患者さんの唾液中のメタボローム(微小代謝産物)を検索し、がん治療中の口腔合併症の予防や緩和に貢献できる、新たな支持療法の開発のための共同研究を行なっています。

日本歯科医師会とのがん医科歯科連携

口腔ケアをがん治療に導入することで、がん治療中の口腔内合併症を予防・軽減し、またがん患者さんが安心して歯科治療や口腔ケアを受け、口から自然な形でおいしく食事をとることができることを目標に、日本歯科医師会と協働して、がん患者の治療前、治療中の口腔ケアや歯科治療などを地域歯科医療機関と連携して実施しています。これはがん治療前の口腔管理指導、がん治療中の口腔合併症の対応などを、患者さんがお住まいの地域の「連携歯科医師」(がん治療中も安心して地元で歯科を受診できるよう、国立がん研究センターが主催した講習会を受講し、協力歯科医として登録された日本歯科医師会会員です)と情報を共有して行ってゆく取り組みです。

現在、これらの取り組みを全国に展開するため、厚生労働省、日本歯科医師会により、全国のがん診療連携拠点病院と地域連携歯科医療機関を結ぶ「がん医科歯科連携事業」がすすんでおり、当院ではこの事業の推進をさまざまな点から支援しています。

連携の基本的な流れ 図

定期的な歯科フォローアップ 図

全国共通がん医科歯科連携講習会テキスト・講義動画

全国共通がん医科歯科連携講習会テキストおよび講義の動画は、がん対策推進基本計画(平成24年6月)に掲げられた医科歯科連携による口腔ケアによる患者のさらなる生活の質の向上を推進することを目指して、厚生労働省の委託を受け、国立がん研究センター医科歯科連携推進専門家パネルでの議論により、平成25年3月に作成されたものです。平成25年度からは、日本歯科医師会による全国共通がん医科歯科連携講習会(厚生労働省委託事業)のテキストとして使用されています。