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後腹膜肉腫

後腹膜肉腫とは

後腹膜機能形態図

腹膜とは腹部臓器の一部または全体を覆っている膜状の組織です。後腹膜はこの腹膜の外側と、腹壁の間にある腔のことを指す名称で、後腹膜肉腫とは後腹膜に存在する脂肪や筋肉・神経といった組織から発生する悪性腫瘍の総称です。

初期症状とは

特徴的な症状はなく、検診などの画像検査で偶然見つかることもあります。腫瘍が大きくなることで、次第に強くなる腹部膨満感などがあります。ただし、自覚症状の程度には個人差があります。

後腹膜肉腫の検査

CTやMRIなどの画像検査で腫瘍の大きさや性質・周囲の内臓との関係性について評価します。

後腹膜肉腫の診断

通常、1泊2日入院で、局所麻酔下にCTもしくは超音波で画像を確認しつつ腫瘍に針をさして組織を採取し診断を確定します。採取した細胞を顕微鏡で観察しがん細胞の有無を調べるのに1-2週間程度を要します。

後腹膜肉腫の治療

通常、手術による摘出がすすめられます。ほとんどの方が診断時には大きな腫瘍として見つかりますので、様々な診療科が協力して治療に当たることになります。腫瘍の部位によって、腎臓・腸管・膵臓・脾臓・血管・神経を一緒に切除しなくてはならない場合もあります。

後腹膜肉腫の治療は、どこの診療科に相談をしたらよいのか不明な場合が多くあります。しかし、当院では、泌尿器・後腹膜腫瘍科の医師が中心となって診察を行い複数の診療科がチームを組んで治療に当たります。

腫瘍が術後に再発した場合や転移をきたしている場合に、再手術が有効であるかどうかは状況によって異なります。薬物療法や放射線治療といった他の治療方法を担当する医師と相談のうえで、治療の計画を立てていくこととなります。