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口の中の乾燥、口内炎を軽減するには

ジェルやスプレーで保湿を

「抗がん剤、モルヒネなどの痛み止め、抗うつ剤、利尿剤などの薬を使っているとき」や、「頭部や頸部の放射線治療で耳の下、あごの下、舌の下の3カ所にある唾液腺がダメージを受けたとき」には、唾液が出にくくなります。
唾液がねばねばし、乾燥が気になるときには、こまめにうがいをし、保湿ジェル、保湿スプレーを使って、口の中の粘膜に水分を補いましょう。
マウスウォッシュは、保湿成分が入っていて、刺激が少ないノンアルコールのものを選ぶとよいでしょう。
乾燥がひどいときや就寝前には、太白ごま油(生しぼりで無味・無香のごま油)やオリーブオイルを口の中の粘膜に塗るようにすると、保湿効果が高まります。 
就寝中は特に口の中が乾燥しやすいので、加湿器を使ったりマスクをつけたりしてもよいでしょう。
途中で目覚めたときに保湿できるように、枕元に保湿スプレーを置いておくと安心です。
また、あめやガムを食べたり、イラストのように、3カ所の唾液腺をマッサージして刺激したりすると、唾液の分泌が促されます。
ただし、頭部や頸部の放射線治療を受けた人は、皮膚にダメージを与えるだけなので、唾液腺のマッサージは控えてください。
口の中が乾燥しているときには、1日3回、いつも以上に丁寧に歯磨きをすることが大切です。
唾液には口の中を洗浄する働きもあるため、分泌が減るとむし歯や歯周病になりやすくなるからです。
唾液の分泌を促すマッサージ唾液腺



口内炎対策は鎮痛薬や食事の工夫で

唾液の分泌量が減ると、口内炎にもなりやすくなります。
特に歯が当たる唇や頬の裏、舌の横は炎症が起こりやすい部分です。
がん治療に伴う口内炎を、専門的には「口腔粘膜炎」と呼びます。
口腔粘膜炎があるときには、鎮痛成分を含むうがい薬、内服タイプの鎮痛剤、場合によってはオピオイド(麻薬)を使うと痛みが軽減されます。
痛みがひどいときには、熱いもの、冷たいもの、辛いものは避け、ゼリーやおかゆなど柔らかいものを食べるとよいでしょう。
水分補給の際には、人肌に温めた生理食塩水(1ℓの水なら食塩9g)を作って飲めば、刺激が少なくて済みます。
口腔粘膜炎の悪化を防ぐには、やはり、口の中の清潔を保つセルフケアが重要です。
歯科を受診して、口腔粘膜炎がひどいときの口腔ケアの仕方を教えてもらってもよいでしょう。
痛くて食べたり話したりできないのはつらいものです。
口の中全体に口腔粘膜炎が広がると治りにくいので、炎症に気づいたら、我慢せずに、早めに担当医や看護師に相談してください。

「生活の工夫カードは」関連リンクからご覧ください。

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