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白血球が減ったときの食事

感染予防は手洗いが基本

感染症から私たちを守る白血球は、健康人で血液1立方ミリメートル中4000から9000個です。抗がん剤治療が始まると1、2週間で最も少なくなります。白血球が少なくなるほど、また、治療期間が長くなるほど、感染症にかかりやすくなります。

感染予防の基本となるのは手洗いです。調理の際や食事の前にはハンドソープをよく泡立て、洗い残しの多い親指や指の間、爪や手首まで丁寧に洗い、流水でしっかり流しましょう。 調理器具を衛生的に取り扱うことも大切です。生の肉や魚に細菌がついている可能性もあるため、それが生野菜や加熱した調理済食品に移らないように、調理の順番を工夫したり、まな板を使い分けるとよいでしょう。まな板は消毒しやすいプラスチック製がおすすめです。細菌が繁殖しやすいので、スポンジや布巾はよく洗い、使うのは完全に乾かしてからにしてください。2つ用意して交互に使うのもよいでしょう。

調理の工夫で食材を生かす

食品は消費期限を確認して、開封後の長期保存は避けましょう。調理した食品は、細菌が繁殖した場合、約2時間で菌数が最大になるため、早めに食べましょう。生野菜は新鮮なものを選び、流水でよく洗いましょう。 調理器具や食品の取り扱いについては、食中毒予防の基本と同じです。ご家族の皆さんで日ごろから習慣化できるとよいでしょう。

口の中は非常に細菌が多いため、食事の前にうがいをすることも感染予防の大事なポイントです。

白血球が1000個以下(白血球の6割を占め、細菌やウイルスを食べる好中球は500個以下)が2週間以上続くような場合には、特別な注意が必要になります。
食事では、生肉や刺身、生野菜など生ものや雑菌が繁殖しやすいドライフルーツ、皮の薄い果物、乾燥芋、安全検査を通っていない自家製の漬物など発酵食品や貝類などは避けましょう。
冷凍した食品は室温放置の自然解凍ではなく、電子レンジ等を使って短時間で解凍しましょう。一度解凍した食品の再冷凍は避けましょう。 

このような制限もいくつかはありますが、十分に加熱したものなら大半の食材は大丈夫です。果物は皮のむける新鮮なものは食べられます。缶詰やレトルト食品、冷凍食品を上手に使って調理の負担を減らすことも工夫の1つです。“食べられない”と考えると辛くなるので、調理の工夫で“食べられる”と発想を変えることも、この期間を上手に乗り越える方法です。

(図)調理器具や食品の取り扱いポイント

「生活の工夫カード」については、関連リンクからご覧ください。

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