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抗がん剤によるしびれがあるときには

しびれに伴う危険防止・症状緩和が大切

抗がん剤によるしびれは、手先や足先から発症し、治療回数を重ねるごとに悪化すること、症状の改善が難しいことなどが特徴です。

初めは手足指先の違和感だけだったり、一時的な症状だったりする場合もありますが、抗がん剤治療の回数が増え、期間が長くなるにつれてしびれが強くなったり、範囲が広がったりするため、症状が消えにくくなってきます。抗がん剤によっては冷感剌激によりしびれが出現するものもあり、冷たい水を飲んだ時などに喉や口の周囲に表れることもあります。

しびれに関する生活上の工夫は、主に二つあります。

  • 日常生活での危険防止

第1に、しびれに伴う日常生活上の危険防止です。しびれにより足に力が入りにくくなることがあるので、階段の昇降時は転倒、転落に注意が必要です。階段では手すりを使う、なるべくエレベーターを利用するなど工夫するとよいでしょう。

転倒を防ぐうえで履物にも注意が必要です。小さ過ぎる履物はしびれを強くすることもあるので、柔らかい素材のゆったりとした靴、サイズの合った靴を選びましょう。ハイヒールは足先に体重が掛かり転倒しやすくなるので避けたほうがよいでしょう。

しびれが悪化すると感覚が鈍くなることがあるので、火傷やけがをしたことに気づきにくいことがあります。火傷やけがを防止するために、家事やガーデニングなどをするときには手袋を着用するとよいでしょう。

  • 症状緩和の方法を見つける

2番目は、症状緩和のために、自分に合う方法を見つけてみるということです。例えば、冷えると血行が悪くなり、しびれが強くなる場合があるので、お風呂にゆっくり浸かり、体を温めるのもよいでしょう。寒い時期には手袋を使用し保温に努めるのも工夫の一つです。マッサージをすると症状が楽になるという人もいます。冷えた缶を持つとしびれを強く感じることもあるので、持ち手の付 いたマグカップや水筒に飲み物を移して飲むとよいでしょう。ワンタッチでふたが開く水筒も便利です。ペットボトルや瓶のふたは、指サックやゴム手袋を使うと滑らないので開けやすくなります。

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我慢せず早めに相談を

抗がん剤治療を一時的に休んだり、抗がん剤の量を減らしたり、しびれを和らげる薬を使うことで症状が軽減されることがあります。しびれによって日常生活に支障をきたすこともあり、一旦出てしまったしびれは治療中止後も長期間継続することがあるので、我慢せず、早めに医師、薬剤師、看護師らに相談してください。

しびれの起こりやすい抗がん剤・パクリタキセル・ビンクリスチン・オキサリプラチン等 

「生活の工夫カード」については、関連リンクからご覧ください。

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