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乳房切除後の下着の選び方

 

手術直後は前開きのソフトタイプを

前開き補正パットブラ開きで補整パッドが入れられるソフトブラジャー。
放射線治療中は、照射部分の目印のマーカーが下着に付くことがあるので濃い色のブラがおすすめ。

がんで、乳房の全摘手術や温存手術、再建手術、あるいは放射線治療を受けた後には、「どんなブラジャーをつけたらよいのか分からない」「今まで使っていたブラジャーをつけると痛い」といった悩みを持つ患者さんが少なくありません。乳がんの手術後や放射線治療後は、ワイヤー入りや胸を締めつけるタイプのブラジャーを使うと、皮膚や傷への刺激が強く、痛みやむくみの原因になってしまいます。
また、手術直後は、背中に手を回しにくくなる人も多いため、後ろでホックを止めるタイプのブラジャーは使いにくい面があります。
手術や放射線治療の後、2カ月くらいは、前開きで、ワイヤーの入っていないソフトタイプのブラジャーがおすすめです。
乳がんの患者さん向けに開発されたシャツタイプやキャミソールタイプのブラジャーも販売されています。
パッドが入れられるタンクトップや、スポーツ用や授乳用の前開きブラを持っている方は、それを使ってもよいでしょう。

 

おしゃれブラ開患者さんや医療関係者の声を反映して作られたブラジャー。
手前がワイヤー入り、奥がワイヤーなしタイプ。
ブラとショーツのおしゃれなセットも販売されている。

手術や放射線治療の後、2カ月くらい経つと、ワイヤー入りのブラジャーを使っても大丈夫になってきます。
ただ、手術で胸の厚みが減るとストラップがずれやすいので、ストラップの幅が広めのものを選んだほうがよいでしょう。
ソフトブラを使い続けてもよいですし、部分切除を受けた人は、手術前と同じものが使えるようならそれを使うとよいと思います。

 

 

補整パッドで左右の差を調整

全摘手術を受けた方は、退院直後から胸の形に合わせて補整パッドを使うと左右の差が調整できます。
補整パッドは、素材や形もさまざまなものが販売されていますので、乳房の重みや形などに合わせて選びましょう。
胸の上部までカバーしたいときには三角型、リンパ節切除を受けた方などで下までカバーしたいときには横長型がおすすめです。
必ずしも市販品を使う必要はなく、ストッキングにビーズや手芸用の綿を入れて、自分でパッドを作る患者さんもいます。
「手術後は、下着をつけなくてもいいですか」と聞かれることがありますが、ブラジャーには、手術や放射線治療によって崩れた体のバランスを整える役割があります。
また、何かが触れたり当たったりしたときの衝撃から胸を守るためにも、外出時は下着をつけることが大切です。中央病院では、11B病棟内のピンクリボンルームに、乳がんの治療を受けた患者さん向けの下着や補整パッドの見本を置いています。
試着もできますので、入院中に、ぜひお立ち寄りください。乳がん患者さん向けの下着は一部、院内の売店でも販売しています。

  • シリコンブラ

    シリコン、ポリウレタンなど様々な素材、形の補正パットがある。

  • ピンクリボン

    ピンクリボンルーム。看護師に直接相談できます。

 


 
関連リンクから「生活の工夫カード」もご覧ください。

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