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国立がん研究センター 中央病院

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病院設置型BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)について

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)とは

 通常の生体内元素の数千倍の核反応を中性子と起こすホウ素薬剤BPA(p-boronophenylalanine)を、注射により腫瘍細胞に集積させ、そこに中性子を照射し、病巣内部に限局的な核反応を起こします。核反応により生じた重荷電粒子は、従来の放射線療法と比べ、はるかに大きな線量を腫瘍細胞のみに照射することができ、これまで治療不可能であった病巣にも著しい損傷を与えることが期待できる大きな可能性を持った治療法です。

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)とは

当院における共同研究

これまで、BNCTは、中性子源を原子炉に依存していたことから、広く普及させることができない現状でした。当院では2010年より株式会社CICSとの共同研究により、直線加速器を利用した中性子源を用いることによって、IAEA(国際原子力機関)の基準を指針とした、より小型で、安全な病院設置型BNCTシステムを開発しました。

  • RFQリニアックの画像

    RFQリニアック

  • ターゲットシステムの画像

    ターゲットシステム

  • 照射室写真_210331

    照射室写真

進捗

当院に設置された直線加速器および中性子発生のためのターゲットシステムは、2016年に原子力規制委員会から使用許可をいただき、その後、物理特性試験、生物特性試験などの前臨床試験を完了しました。

そして、皮膚がん(悪性黒色腫もしくは血管肉腫)の患者さんを対象にして、国立がん研究センターと株式会社CICSが共同開発した加速器中性子捕捉治療装置「CICS-1」とステラファーマ株式会社が開発したBNCT用ホウ素薬剤「SPM-011」を用いたBNCTの治験を2019年11月より開始しました。今後、装置の医薬品医療機器法(旧薬事法)承認に向けて治験を進めてゆくと同時に、施設、設備等の放射化に対する検討など、様々な課題も引き続き検討しながら、有効性、安全性を確保し、新しいがん治療法としてのBNCTの確立を目標に、開発を進めていきます。