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国立がん研究センター 中央病院

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即時適応放射線治療を用いた次世代高精度放射線治療

MR画像誘導放射線治療装置の概要

高精度放射線治療装置とMR装置の一体型最新装置


MR画像誘導放射線治療装置(MRIdan、メリディアン)では、放射線治療装置と超電導低磁場発生装置を組み合わせることで、従来は不可能であった軟部組織のをMR画像上で視認を可能にし、照射治療中における患者さん体内の解剖学的構造情報を治療用途以外の放射線被ばく無しに、リアルタイムで獲得確認できるようになりました。これにより、治療のターゲットとなる腫瘍や周囲の正常組織などの位置関係や動きを把握することで、従来よりも的確に腫瘍を治療することができる高精度放射線治療が可能となりました。                        
    
 
 MRIdianVirtual
                                              

即時適応放射線治療(Adaptive Radition Therapy)とは?

放射線治療は1か月以上にわたり連日治療を行うことがあります。治療期間中に体重減少や治療の効果による腫瘍の縮小が起きる場合があり、最善な方法で放射線治療を行うために、照射方法などを再度検討することがあります。これを適応放射線治療(Adaptie Raiation Therapy)と呼び、通常はこの作業に数日を要する場合があります。このMRIdianでは、腫瘍の縮小等に対応し、それらを加味した最適な放射線治療(テーラーメイド放射線治療)を提供することができます。

WeightChange

治療期間中の腫瘍(子宮)位置の変化

対象疾患名

放射線治療部位に限局した固形腫瘍、または放射線治療対象部位以外の病変が制御された固形腫瘍

MRIdianPatients
                                             2020年7月までのMRIdianで治療した部位の内訳 (276名)

現在当該疾患に対して行われている治療との比較

MRIdian放射線治療システムの特徴

  • 放射線照射中にリアルタイムで照射部位およびその周辺臓器の解剖学的情報が得られ、その情報をもとに照射(治療)制御が可能であるため、呼吸などにより3センチメートル以上移動する腫瘍でも、腫瘍にターゲットを絞って放射線治療を当てることが可能となります。
  • 毎回の治療ごとに患者さんの全身のMR画像を取得して、放射線の量や当てる方向を決めるための治療計画にその画像をすぐに使用することで、治療期間中の体重減少や腫瘍縮小などを加味した放射線治療が実施できます。さらに、毎回の治療ごとのMR画像によって治療計画を新たに策定する即時適応放射線治療(Adaptive Radiation Therapy)も実施できます。

従来の放射線治療装置との比較

  • 従来の放射線治療装置では、(i) 治療時に撮影するX線CT画像を使用して患者体内の解剖学的情報を取得するため軟部組織の描出能力が乏しい、(ii) 治療中にリアルタイムに腫瘍及び周辺正常組織の動きが確認できない、などの技術的な問題がありましたが、MRIdian放射線治療システムでは、(i) 治療時のMR画像により解剖学的情報を取得しているため軟部組織の描出能力に長けていて、ターゲットとなる腫瘍と周囲の軟部組織の境界が明確に描出できる、(ii) リアルタイムに取得されるMR画像により腫瘍及び周辺重要臓器を把握することができる、などの特徴を有しています。
  • 従来の治療では数日を要した即時適応治療の計画が20分以内で可能となります。
  • 軟部組織の描出力:一般的な治療装置の画像

    軟部組織の描出力:一般的な治療装置

  • 軟部組織の描出力:MRIdian放射線治療システムの画像

    軟部組織の描出力:MRIdian放射線治療システム

MRIdianによる放射線治療の利点

MRIdianDose

放射線治療直前のMR画像を用いて放射線治療の線量分布評価が行われる

Lung Tumor
治療中にMRを撮影しながら腫瘍(青色)を追跡しピンポイントで照射する。
決められた位置(ピンク色)に腫瘍がある場合に放射線治療が行われる。


即時適応放射線治療の実力

MRIdianでは、治療前にMR画像を撮影することにより治療直前の体内線量分布の評価が可能です。線量評価時には、放射線腫瘍医、診療放射線技師、医学物理士が立会いのもと、腫瘍、正常臓器に対して照射される線量について議論し、最善の治療計画が立案されます。腫瘍の縮小や体形変化が起きた場合には、その場で腫瘍などを再定義し、治療直前に取得したMR画像で即時的に治療計画を修正します。MRIdianでは治療期間中に起きる変化に治療ごとに対応することが可能で、腫瘍には最大限の線量を、正常臓器には最小限の線量投与を実現しています。


 
Adaptive
Adaptive2

診療報酬上の取扱い

  • 健康保険適応外
  • 自由診療にて実施(210万円:税込)
  • 先進医療申請準備中