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肺がんの症状について肺がんの症状について解説します

 

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はじめに

 肺がんの症状にはどのようなものがあるのでしょうか?ここでは肺がんに見られる症状について解説を行ないます。また肺がんの症状について注意すべきことがらについても説明を行います。


 

がん情報サービス「肺がんについて」において肺がんの症状として

  • 咳や痰
  • 痰に血が混じる
  • 発熱
  • 息苦しさ
  • 動悸
  • 胸痛
が挙げられています。

 

また米国National Cancer Instituteが提供しているPhysician Data Queryには肺がんの症状として

  • 増悪する咳
  • 胸痛
  • 血痰
  • 倦怠感
  • 体重減少
  • 呼吸困難
  • 嗄声
などが挙げられています。

 

これらの解説の中でも述べられて言いますが「この症状があれば必ず肺がん」という症状はありません。

逆にいえば咳や痰などのように、肺がん以外の呼吸器の病気にもみられる症状も含まれます。しかしながら症状が続くあるいは増悪する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

 

また、肺がんは検診や胸部単純レントゲン写真やCT検査などを受けた際に症状なく偶発的に発見されることもあります。症状がなければ肺がんではないというわけではないことに注意が必要です。

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 症状の分類


肺がんの症状は大きく(1)原発巣もしくは転移リンパ節による症状と(2)遠隔転移による症状に分けることができます。

(1)は例えば肺がん自体が大きくなることで咳や痰、血痰などの呼吸器症状、あるいは転移リンパ節が反回神経を巻き込むことで嗄声(声が枯れた状態)が出現します。これらは主に胸の中で病巣が進行することで起こる症状であるといえます。 

一方、(2)は例えば、骨転移に伴う疼痛や脳転移に伴い出現する脳神経症状などが含まれます。

肺がん自体の予後が不良である理由の一つは、肺がん自体は症状が出にくいために(2)の症状が出現して初めて医療機関を受診される患者さんが多いためです。

すなわち病院を受診した段階で遠隔転移を伴うIV期肺がんと診断されます(肺がんのステージについてはこちらをお読みください)。現状では約4割の肺がん患者さんが初診時にIV期と診断されているのが現状です。

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それゆえ、肺がんの治療成績の向上には症状の出ないうちに検診を受診し、早期のうちに治療を行うことが重要です。肺がん検診についてはこちらをご覧ください。

 

 肺がんの薬物治療について中央病院呼吸器内科による肺がんの薬物治療についての詳しい説明はこちらをご覧ください

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